今回感想の前半でネタバレが含まれますので、ネタバレをくらいたくない方は【前作の主人公ジョエルの存在】~【謎が残されたストーリー】の項目を飛ばしてお読みください!
ども!岸尾です!
今回レビューするのはこちらの作品!
The Last of Us Part II (ラストオブアスパート2)です!!
前作の1が出たのが2013年、発売後ものすごい勢いで売り上げを伸ばし発売後3週間で340万本を突破してPS3新規タイトルとして最速のペースで売れたゲームになり。最終的にはPS4でのリマスターを含め1700万本を売り上げたモンスタータイトルとなりました。
また、2014年度のゲームオブザイヤーを受賞したことでも話題になりましたね。
自分も発売日に買ってプレイしたんですが今までやったどのPS3のソフトよりもグラフィックが綺麗で感動したことを覚えています!
そして、そんな1が発売されてから7年の月日がたち全世界待望の続編であるThe Last of Us Part IIが発売されたわけです。
個人的にはもう一度あの世界に浸れる!という楽しみな気持ちの一方、1が完成されたストーリーだったので2は蛇足になってしまうんじゃないかという不安もあり何ともいえない気持ちで購入しました。
クリア後の感想を簡潔に述べるとするなら「しんどい」といったところでしょうか(笑)
正直この作品のレビューを書くかどうか迷うほどに良い意味でも悪い意味でも心を揺さぶられました…。
なぜそんな気持ちになったのかという理由ものちのちご紹介していきたいと思います!
では、前置きはこのぐらいにして早速参りましょう!
前作のエンディングから続きは無いと思われていた作品のまさかの続編!エリーとジョエルの旅の続きは!?世界にはびこる感染者たちとどう向き合っていくのか!?「The Last of Us Part II」クリア後レビューとなります!!
どういうゲームなの?
◎3人称視点で進むサバイバルホラーアクションアドベンチャーゲーム。ただ、ホラーが大の苦手な筆者がプレイできるのでホラー要素はそこまででは無い。どちらかというと人同士のヒューマンドラマがメイン。
◎舞台は感染者と呼ばれるゾンビのようなクリーチャーがはびこる荒廃したアメリカ。自然に覆われた家屋、人気のないボロボロのビルなど退廃的で美しい都市がオリジナルのエンジンを使った最高峰のグラフィックで表現されておりその中を自由に探索できる。
◎完全に前作ありきのシナリオなので前作をクリア推奨。なおかつ今作では鬱要素がパワーアップしており耐性が無いと厳しいシーンが多々あり。
作品情報
製品名:The Last of Us Part II
対応機種:Play Station 4
ジャンル:アクションアドベンチャーサバイバルホラー
発売元/開発元:SONY/ノーティードッグ
発売日:2020年6月19日
CERO:Z(18才以上のみ対象)
感想・評価点
復讐をテーマにした暗く重いストーリー
まず、ストーリーからお話したいんですが結論から言うと今回のストーリーかなり好みが分かれると思います。
前作のテーマが「親子の絆」だったものに対して今作のテーマは「復讐」
全体的に陰鬱とした雰囲気で物語が展開されていきます。
前作はプレイ出来た人でも今作は受け付けないという方も多くいるほど。
冒頭でも言いましたが、僕はホラーが大の苦手で前作も購入するのをギリギリまでためらっていたんですがPVとかの期待感に負けて発売日に購入しました。
結果、買って良かったと言えるほど楽しめましたし強く思い入れのある作品になりました。
ホラー苦手な僕がなぜそこまで楽しめたかというと
ラストオブアスの魅力って映画ばりの人間ドラマなんですよねホラーの要素はエッセンス程度でしかないんです。
特に前作は道中のエリーとジョエルの親子のような会話の掛け合いがほほましくてこの二人の旅を見守っているさながらロードムービーを見ているような感覚になり映画好きな僕にはぶっ刺さりました。
そして肝心の今作、心から楽しめたか?と言われると楽しめたのは楽しめたんですが前作ほど熱中することはできませんでした。
その理由を次項でお話していきたいと思います。
前作の主人公ジョエルの存在
僕が熱中出来なかった一番の要因が、今作の復讐というテーマのキーでもある前作の主人公、ジョエルの死。
今作から登場した元ファイアフライのアビーという女性によってかなり序盤のほうでジョエルは殺されてしまいます。
この要素は必要だったのかというところに疑問をもってしまったんです。プレイヤーがやりたかった、望んでいたのはこの展開なのかな?と。
前作をプレイしてファンになった人の大半は続編でもう一度ジョエル、エリーの二人の旅の続きが見れるのを楽しみにしていた人も多かったと思うんですよね。
主人公がエリーでテーマが復讐という以上、エリーを衝動的に突き動かすほどの大事な何かが奪われないと成立しないことは分かるんですが、それがジョエルでなくても良かったんじゃないかなぁと考えてしまいました。
別の大事なものが奪われて暴走するエリーをジョエルが止めに追いかけるとかそういう展開がベターだったんじゃないかとか色々考えてしまったのと、単純にジョエルロスで純粋に物語を楽しむことができませんでしたねw
まぁ、プレイヤーのエゴと言われればそれまでですし、ジョエルの死という強烈な要素で物語に深みが出たことも事実です。
物語の途中でエリーが昔のジョエルとの思い出を振り返るシーンが何回か挟まれるんですが、この回想中のジョエルのエリーに対しての不器用な親心みたいなものがもう…もう僕に刺さりまくって何回も泣きましたw
それで毎回あぁ…もうジョエルはいないんだよなぁ…とか、俺がやりたかったのはこの続編なんだよなぁ…ってなってしまって凄く切なくなってしまうんですよ。
エリーと同じというとまた少し違うのかもしれませんが、よく似た喪失感のような感情をプレイヤーに与えてくる「ジョエルの死」という要素を最大限生かしてくる演出には感服しました。
脚本書いた人はきっとドSなんだろうなぁ…。
もう一人の主役、アビー
ジョエルを殺害し、エリーの復讐の対象でもありもう一人の主人公という立ち位置のアビーというキャラクター。
海外のアビー役の声優がSNSで脅迫文が送られるといった事件があったほど世界中のプレイヤーのヘイトを集めました。
ですが、プレイし終わってみて僕は彼女をそこまで嫌いにはなれませんでした。
なぜかというと、これずるいのが物語中盤でエリーからアビーにプレイアブルキャラが交代するところなんですよね。アビー編では彼女にもこういう理由があってジョエルを恨んでいたんだよーとか、彼女にはこういった一面もあるんだよーという風にアビーに思わず感情移入してしまう作りになっているんです。
元カレとのいざこざで少し疎遠になってしまった仲間に嫌われていないか心配して他の仲間に様子を伺ったりと繊細で仲間想いの一面も持っていたり、敵の組織から脱走してきたレブとヤーラという少女の姉妹と途中で出会うんですが、この二人の事を自分の身を犠牲にしてでも守ったりするところはジョエルと少し重なったりもして。
ジョエルを殺害したことは許せませんが、色々な一面を持ち合わせた人間味あふれる彼女の事は嫌いでは無かったです。
謎が残されたままのストーリー
クリア後ストーリーを思い返してみると今回でストーリーが完結したとは到底思えないんですよね。なぜなら2つの大きな謎がまだ残されているからなんです。
それが、感染者がなぜ発生したのか(感染の発生源)とエリーがなぜ抗体を持っているのかというどちらも物語の核心に迫る部分ですね。
よくよくストーリーを思い返してみてもこの2つの謎に関して今回のストーリーでは全くと言って良いほど触れられていません。
ただ、今回この謎に近いもので唯一明らかになったことは最初の感染者は発見されていたという事です。ただ、その最初の感染者もアビーが倒してしまいましたしそこから特に発生源がなんだったのかとか深く追及されないんですよね。倒してハイ終わりみたいな。
最初の感染者とかいうめちゃくちゃ重要そうなキーワードの敵をあんな簡単な扱いで消化してしまって良かったのかという疑問は残るところです。
ただその謎が今作で明らかにならなかったので、もしかしたら更に続編が作られる可能性が残ったことも事実なので一概にそこが明らかにならなかったことが不満というわけでもありません。
ただ今回の2にいたっても、1の発売後に制作側が続編を作るつもりはないとコメントした上での奇跡の続編だったので3はかなり望み薄なんですよね…。
でもこの謎は明らかにしてほしいなぁ…(笑)
圧倒的なグラフィックとモーションキャプチャーによるキャラクターの自然な表情
さて、長々とストーリー面を触れてきましたがここからはストーリー以外の魅力に触れていきたいと思います!
今作の制作元でもあるノーティドッグが作るゲームの魅力といえば!
圧倒的グラフィックで描かれる、まるで映画を動かしているようなゲーム体験ですよね!
「アンチャーテッドシリーズ」といい前作「ラストオブアス」といい毎回その圧倒的グラフィックに驚かされてきましたが今回もその期待に応えてくれています!
何でもノーティドッグ自社のオリジナルエンジンを使っているらしく、そのおかげで他の作品では見られないまるで映画のような圧倒的なグラフィックを生み出しているんですね!
さらに、キャラクターの動作、表情にはモーションキャプチャー技術を採用していて毎回ハリウッドのソニースタジオで撮影が行われているらしいです。
「プレイしていて思わず人間と錯覚してしまうほどのリアルな表情や身体微細な動き」「自然や世界そのものが生きているようなグラフィック」この二つが合わさることでノーティドッグの専売特許と言っても過言でないまるで映画をプレイしているようなゲーム体験を実現しているんですね!
さらに本作では最近のPS4ソフトではおなじみの「フォトモード」機能が搭載されており、プレイ中様々なところでおもわず足を止めて撮影をしてしまうのでなかなかゲームが進まないなんてこともしばしばw
怖さを引き立てるBGM・環境音
ホラー要素はエッセンス程度と話しましたが、あくまでも他のホラー作品と比べた時にという話であってそれなりに怖いのは怖いです(笑)
ですが、この作品の「怖さ」というのはホラー要素によくある驚かす系とかスプラッター表現でのグロさが怖いみたいな典型的なものとは少し違いまして、戦闘時の「緊張感」が怖さのほとんどを占めていると感じます。
弾薬や回復などの資源に限りがあるので基本はステルスで敵を倒して、資源を節約しながら進まないといざって時に弾がなかったりするんですよね。なので面と向かっての撃ち合いっていうのは最終手段なわけです。
このステルス中の見つかるか見つからないかのドキドキ感がこのゲームの一番怖い部分でもあり面白いポイントなわけです。
そしてそんなステルス時の怖さをより引き立たせるのがBGM、環境音というわけです。
敵がいる近くまで進むと、じんわりと這い寄るような恐怖感漂うBGMが流れ出すので一気に緊張感が高まりますし。いざ戦闘が始まった後も基本常に隠れて進むわけなので、その間も周りの足音や話し声、物音など“環境音”が重要になるシーンも多くその“音”というのが情報と同時に怖さの要因でもあります。
この辺の“音”の要素は開発のノーティドッグもかなりこだわって作っているようで、他のゲームと比べても一線を画したリアルさがあるのでぜひヘッドホンなどを装着してプレイすることをオススメします!
まとめ
はい!以上がThe Last of Us Part IIをプレイしてみての感想・考察でした!いかがでしたでしょうか?
他にも「オプションがめちゃくちゃ細かく設定できる!」「銃をカスタマイズするときの動作の作りこみが凄い」「敵クリーチャーの種類が豊富!」などなど語りたいことは山ほどあるんですがキリがないので割愛します(笑)
前作をやっていることが前提ということ、鬱要素や全体的に暗く後味の悪いストーリー展開が続くので鬱耐性が無いと進めるのが辛い点など他のゲームに比べると正直プレイのハードルは高いです。
ですが、PS4最高峰のグラフィック、最新のモーションキャプチャー技術を駆使したリアルなキャラクターが織りなす映画さながらの人間ドラマなど最高のゲーム体験ができる一本であることは間違いないので、前作をクリアした人はもちろん、やったことがない人は前作の1がPS4リマスターで発売されているのでまずはそちらをプレイしてみることをオススメします。
僕は幻の3が発売されることを気長に待つことにします(笑)
それでは今回はこの辺で!
また次の記事でお会いしましょう!
岸尾でした!
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