ども!岸尾です!
今回は「羅小黒戦記 ぼくが選んだ未来」を劇場で鑑賞してきましたのでその魅力をお伝えしていきます!
はい、こちらの作品もともとは中国のweb限定で短編アニメとして無料公開されたのが始まりでそこから徐々に人気に火が付き、そのwebアニメの前日譚となる劇場版が昨年中国で公開され大きな話題となりました。そしてその劇場版が人気声優たちによる吹き替え付きで日本にもやってきたということで早速見に行って参りました!
見た後の率直な感想としては「中国のアニメΣ(; ゚□゚)マジスゲェ!!」ってかんじ(笑)
予告編を先に見ていてストーリーとキャラデザが好みだったので、正直ストーリーが良ければ作画には目をつぶろうぐらいに思っていたのですがストーリーも良ければ作画もヌルヌルという脅威のアニメーション映画でございました。
ではさっそく感想を交えつつこの作品の魅力をキャラクター・ストーリー・戦闘シーンの3つのポイントに分けてご紹介していきたいと思います!
人間と妖精。二つの種族が入り混じる魅力的なキャラクターたち
今回メインとなるキャラクター達は妖精と人間がいてその誰もがとても個性的なのが今作の魅力の一つです。
羅小黒戦記の舞台となる世界には人間と妖精、二つの種族が存在しており、妖精たちは人間の姿に見た目を変えて人間たちの社会に隠れて生活しています。
この見た目を変えるというのがとても面白い設定で、例えば、主役の小黒(シャオヘイ)は6歳の妖精の男の子で“小さくて可愛い黒猫の姿” “大きくて恐ろしい見た目の化け猫の姿” “尻尾と猫耳がチャーミングな男の子の姿”というシャオヘイだけでも3通りの見た目がありそのどれもが魅力的なデザインをしています。
他にも、氷術の使い手で体表が白と水色の子鬼のような見た目をした虚淮(シューファイ)というキャラや、口から炎を吐いて攻撃する二足歩行の丸くて大きい虎のような見た目の天虎(テンフー)などなどその他にも少ししか映らないキャラたちも個性豊かです。
妖精たちのデザインは日本のアニメとはまた違った独特の良さが出ていてキャラをよく観察するだけでも楽しめると思います。
また見た目だけではなくキャラクター達の立場や関係性にも注目してみるのも面白いなと感じました。
人間として妖精との戦闘でも互角以上に渡り合える強さを持ち、人と妖精の架け橋となる存在の無限(ムゲン)
人間に強い恨みを持ち妖精だけが幸せに暮らせる世界を目指す風息(フーシー)
ムゲンも所属している人間と共存する道を選んだ妖精たちの組織“館(ヤカタ)”の面々などなど。
それぞれに自分の信じる信念や正義をもって行動しているのでそこを考察したり紐解いてみるのもこの作品の楽しみ方の一つだと思います。(ムゲンとフーシーのそれぞれが持つ正義については次のストーリーについての項目で詳しくお話します)
僕が個人的に好きなのは無限(ムゲン)とシャオヘイの関係ですね。最初こそお互いを警戒しあって喧嘩ばかりするんですけど徐々に仲良くなり最終的に師弟関係にまでなるっていう。無限がシャオヘイを抱えて食い逃げするとことか。宿屋で寝る前にシャオヘイが心を開いてくれるとことか。無限がシャオヘイに優しく「おいで」って言ってシャオヘイもそれに素直に応えて頭の上にちょこんと乗るとことか!この二人に関しては好きなシーンを挙げるとキリがないですね(笑)
ありふれた設定ながらも飽きさせないストーリー
今作の根幹にあるテーマとして“人と自然(妖精)の共存問題”があります。
このテーマはジブリなどを始めとした様々な作品で取り上げられているいわゆる「ありきたりなもの」ですよね。
ですが、そのありきたりなテーマにも関わらずこの羅小黒戦記という作品は新鮮な気持ちで最後まで見ることができました。
前の項でお話したキャラの設定や個性が濃いおかげというのも理由として挙げられるのですが
1番の理由は今回争うこととなる人間(ムゲン)と妖精(フーシー)それぞれが自分が信じる正義の為に戦ってるという点です。
ムゲンは人間でありながら妖精との共存を望み、それを壊そうとするフーシーを止めるために行動している。
そして、対するフーシーは妖精であり、今は人間に壊された、かつて平和だった妖精だけの自然の世界をもう一度取り戻そうと人間に敵対し排除しようとする。
一見“悪”に見えるフーシーにも“自分の私利私欲ではない正義”を信じて行動しているということが劇中で語られるので悪者としてバッサリ切り捨てられない魅力があるんですよね。
僕がこの作品で1番印象に残ったのが、フーシーとの決着の後、フーシーが自身の能力で木に取り込まれた場面でシャオヘイが「フーシーは悪者だったの?」と問いかけムゲンがそれに「答えはお前の中にあるだろ」と答えたシーン。
タイトルの副題でもある“ぼくが選ぶ未来”というのは立場や思想が真逆の2人、そして純粋でそのどちらにも染まることの出来るシャオヘイが最後に何を信じて選択をするのかという部分にあるわけです。
そしてその選択した答えはあくまでもシャオヘイの中にあるもので劇中では明確に表されないというのもまた良いですよね。
ちなみに今作のパンフレットの表紙はシャオヘイとフーシーが森の中を歩いてるというイラストになっていてシャオヘイの心の中にフーシーとの思い出が残っている。もしくは選択次第ではこういう未来もあったよということを示唆しているのだと考えます。
さまざまな能力を駆使した圧巻の戦闘シーン!!
最後に今作の魅力として外せないのが、めちゃくちゃぬるぬる動く戦闘シーンの数々です!
キービジュアルやキャラクターデザインからは全く想像できないと思うのですが、かなり戦闘シーンが多い今作。しかもその戦闘シーン一つ一つの作画のレベルがめちゃくちゃ高いんです。画面の中をキャラクターが縦横無尽に激しく飛び回ったり、氷や炎などの術を用いた戦闘シーンは圧巻の一言。
かなり激しく動く戦闘シーンですがギリギリ目で追える程度のものになっており、早すぎて何が起こってるか分からない!というような事がほぼほぼ無かったのも好印象ですね。
そして、この作品独特のカメラワークを使ったアクション表現も見どころの一つ。
くりだされる技に合わせて画面が引きから一気に近寄ったかと思ったら次のカットでは俯瞰視点で奥からキャラが画面に向かって突っ込んできたりとカメラワークを上手く組み合わせた他の作品ではあまり見られない戦闘シーンは一見の価値ありです。
僕が一番好きだったのは電車の上での戦い。
仲間とともにシャオヘイを取り返しに来たフーシーVSシャオヘイを守るムゲンというシチュエーションで1対多数の大立ち回りに加えてぬるぬる動くキャラクター、変態カメラワーク!この作品の良い要素の全てが集約された正にまばたき禁止の集大成ともいえるシーンだったと思います!
まとめ
・妖精や人間二つの所属がおりなす魅力的なデザインのキャラクター達
・人と自然の共存をテーマに、それぞれの正義がぶつかり合いその先にシャオヘイは何を選択するのかというストーリー
・独特なカメラワーク、ぬるぬる動くキャラクター達、様々な能力を駆使した圧巻の戦闘シーン
以上、3つのポイントでお話させていただきました!いかがでしたでしょうか?
他にも緻密に練られた世界観や、能力についての設定、有名声優による吹き替えなどなど細かい部分でも隙がない作品となってましてハマる人はめちゃくちゃハマる沼のような魅力を持った作品だと感じました。
日本での公開日は11月7日とまだまだ始まったばかりで(執筆時11月16日)今は日本では鬼滅の刃が公開中なので隠れがちですが、個人的にはこれから口コミでドンドン人気が広まってたくさんの人に見てほしい作品です!
では今回はこのへんで失礼します。
岸尾でした!
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